
2025年12月上旬、熊本県多良木町にある「ブルートレインたらぎ」に宿泊しに行ってきました。
かつて、日本を縦断していた深夜列車のブルートレイン。
一度乗ったことがある方には、強い旅情感と大切にしたい思い出が必ず残っているであろう、昭和~平成を代表する電車の1つがこのブル―トレイン。
今も大切に守られながら使われている貴重なブルートレインに泊まれるというのは、他では味わえない特別な経験ができると思いますので、ご興味のある方は是非泊まりに行ってもらいたいと思います。
深夜列車のブルートレインとはどんな電車だったの?
ブルートレインとは、国鉄およびJRが運行していた青い車体が特徴の寝台特急列車の愛称です。
正式な列車名ではありませんが、その美しい外観から自然とそう呼ばれるようになり、日本中で親しまれてきました。
ブルートレインが誕生したのは1958年。
当時は新幹線も高速道路も十分に整備されておらず、長距離移動といえば夜行列車が主役でした。
夜に出発し、列車の中で眠っている間に目的地へ到着するスタイルは、時間を有効に使える画期的な移動手段だったのです。
車内には、横になって眠れる寝台が設けられ、カーテンで仕切られた開放型寝台や、プライベート空間を重視した個室寝台も用意されていました。
さらに食堂車やラウンジを備えた列車もあり、その豪華さから「走るホテル」と称されることもありました。
代表的なブルートレインには、「あさかぜ」「さくら」「はやぶさ」「北斗星」などがあり、東京から九州・東北・北海道まで日本各地を結んでいました。
特に青い車体が夜の駅に滑り込む姿は、多くの人の記憶に残る名シーンです。
しかし、1964年の新幹線開業以降、移動時間の短縮が進み、航空機も一般化。
利便性の面でブルートレインは次第に役目を終えていきます。
そして2015年、「北斗星」の引退をもって、定期運行のブルートレインはすべて姿を消しました。
現在では、博物館での展示や保存車両、イベント列車を通じてその魅力が語り継がれています。ブルートレインは単なる移動手段ではなく、日本人の旅情や憧れを乗せて走った、特別な存在だったと言えるでしょう。
ブルートレインたらぎとはどんなホテル?
ブルートレインたらぎとは、熊本県球磨郡多良木町にある実際に使われていたブルートレイン(寝台車両)を活用した簡易宿泊施設です。
かつて全国を走っていた青い寝台列車をそのまま保存・再利用しており、列車に泊まるという特別な体験ができます。
本物のブルートレインに泊まれる宿泊施設
この施設の最大の特徴は、実物のブルートレインの車両がそのまま宿泊部屋になっていること。
外観は当時のままの青い車体で、鉄道ファンはもちろん、家族連れや観光客にも人気があります。
車内には、簡易宿泊施設として利用しやすいよう最低限の整備がされており、寝台スペースで宿泊が可能です。
当日の部屋をそのまま使用している為、2段ベッドの4人部屋と1人用個室の2種類から選んで宿泊することができます。
ホテルのような豪華さはありませんが、その分「昔の夜行列車の雰囲気」をリアルに味わえます。
ブルートレインは全部で3車両
ブルートレインたらぎは全部で3車両あります。
- 1車両目…4人部屋の車両
- 2車両目…フロントと休憩室
- 3車両目…1人部屋の車両
2車両目の奥のほうにフロントがあり、ここで料金の支払いや鍵の受け渡しを行います。
また、1杯100円のセルフコーヒーコーナーがありますので、自分でセットしてポットからお湯を出して淹れます。
また、この休憩室では買ってきたゴハンを食べたり、お酒を飲んだりして過ごすことができます。
客室内での飲食はNGですので、お酒を飲んだり食事をする際はこちらを利用しましょう。

なぜ熊本県の多良木町にブルートレインがあるの?
多良木町は、かつて鉄道と深い関わりがあった地域で、ブルートレインの保存・活用を通じて地域活性化や観光資源づくりを目的にこの施設が整備されました。
走ることはなくなったブルートレインを、次の世代へ残す取り組みの一つでもあります。
ブルートレインたらぎ公式ホームページ…https://www.bluetrain-taragi.com/
実際にブルートレインに泊まってみた
ブルートレインは多良木町のどこにある?
JR多良木町駅の真裏にあり、線路を渡ってすぐのところにあります。
徒歩1~2分で行けるのは便利ですね。
この周辺は、物産館、コンビニ、銭湯、スーパーマーケット、レストランがあり、静かな場所ながらも一通りそろっております。
ただし、夜遅くには大半のお店が閉まってしまう為、お買い物や食事の際はおはやめに!

気になる宿泊費用は?
部屋は大きく2種類に分かれております。
- 2段ベッドの4人部屋…1泊3,300円
- 下段タイプと上段タイプがある1人用個室…1泊3,850円
2段ベッドの4人部屋と1人用個室の2種類から選んで宿泊することができます。
2025年1月に価格改定がされ、現在はこの価格になっております。
4人部屋だと1泊3,300円(税込)、1人部屋だと3,850円(税込)です。
価格改定があったとはいえ、それでも魅力的な価格ですね。
また、車両の貸切料金ができたのも興味深い変更点ですね。
学校や企業の旅行で利用するのも、普段とは違う体験ができそうですね。

4人部屋のメリット・デメリット

4人部屋は鍵がない為、基本的にオープンな状況です。
対して1人部屋のほうは鍵がかけられます。
4人部屋のメリットは、何といっても4人で同じ部屋に泊まれるという点に尽きると思います。
家族4人で泊まるのも特別な体験ができるでしょうし、友達同士で泊まるといつもとは違う距離で楽しく過ごすことができるでしょう。
1人部屋(ソロ)のメリット・デメリット

1人部屋のほうは、上段タイプと下段タイプに分かれております。
上段のメリットは、窓の景色がいいところなのですが、運行中は少し上からの景色で眺めがよかったのですが、現在は止まったままですのでそこまでメリットはないかもしれません。
もう1つのメリットは、通路側の窓が少し高めにあるので、万が一カーテンから隙間があっても覗かれにくい点です。
デメリットは、天井が低いので頭を打ちやすいのと、階段上って部屋に入るので荷物の出し入れが若干面倒に感じるところです。
一方、下段タイプのメリットは、天井が高いので背の高い男性が立っても頭を打つことはほぼないと思います(2m超える方なら別ですが…)。
また、上段タイプの様な階段はないのでスーツケースをそのまま転がして部屋に入れる事ができるのも大きなメリットと言えます。
デメリットは、窓の景色が外を歩いている人と同じ目線である点ですが、そもそも人がそんなに歩いていないですし、カーテンで閉めれば済む話なので大きなデメリットにはなりません。
私の主観も少し入っておりますが、結論から申し上げると、下段タイプのほうがメリットが大きいのではないでしょうか。
どうやって予約方法するの?
予約方法ですが、公式ウェブサイトより予約を承っております。
私自身も公式ウェブサイトから予約をしましたが、特に難しいという点はありませんでした。
ブルートレインたらぎへのアクセス方法
ブルートレインたらぎは多良木町にあるのですが、熊本県でも宮崎県寄りの山の中にある為、移動の際はあらかじめ余裕を持った移動時間が必要です。
自動車の場合
九州自動車道 人吉ICから車で約40分
ブルートレインたらぎの正面に無料の専用駐車場がございますのでご利用ください。

公共交通機関(電車・バス)の場合
現在、人吉駅から発車している「くま川鉄道」は、2020年7月4日の豪雨で全保有車両5両が浸水し、球磨川第四橋梁が流出して当分全面運休となってしまい、2026年1月現在も運休中です。
しかし、2026年の間に復旧し開通予定との事ですので、今後はアクセスがよくなると思います。
くま川鉄道公式ホームページ…https://kumagawa-rail.com/
2026年現在、公共交通機関を利用してのアクセス方法ですが、人吉駅からバスが発着しており、約1時間ほどで到着します。
人吉駅までの行き方ですが、鹿児島空港からバスに乗って人吉ICに到着する方法と、熊本駅前からバスで人吉ICに到着する方法があります。
残念ながら、八代~人吉間を走る肥薩線が同じく2020年7月の豪雨で運休せざるを得なくなり、現在も走っておりません。
しかし、現在は復旧活動に向けて動いており、2033年の復旧目標に向けて活動中とのことです。
JR九州発表資料…https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2025/04/01/250401_jr_hisatsuline_final_agreement.pdf
熊本空港からも可能ですが、鹿児島空港からのほうが近い為、飛行機の際は鹿児島空港からのアクセスがオススメです。
旅の模様をYouTubeにアップしました!
こちらのブログでは書ききれなかった内容を、分かりやすく動画にまとめました。
ショート版と本編の2種類をアップしておりますので、ブルートレインたらぎに興味をお持ちいただいた方は、ぜひご覧ください!
ショート版
本編
